コミュニティの“乗っ取り”問題

昨年12月あたりから、各所で話題になっていて、静観モードだったのですが、IT戦士も動きだしたので（笑）メモを残しておきます。

「mixiコミュニティー“乗っ取り”にユーザー困惑」2007.1.10 @ITmedia

「mixi」上で昨年末から、コミュニティーの名前や内容が突然、以前とはまったく関係ないものに変わり、ユーザーが困惑する事態が相次いでいる。一部の悪意あるユーザーが、各コミュニティーの管理人の座を“乗っ取り”、その内容を改変しているようだ。

コトの顛末については、ブログ界隈に詳細にまとめられております。

「悪質なmixiコミュジャック事案勃発中（状況まとめ／分割）」2006.12.28 @【絵文録ことのは】
「mixiコミュジャックまとめ(2)乗っ取られたコミュ一覧」2006.12.28 @【絵文録ことのは】
「mixiコミュジャックまとめ(3)逆恨みと脅迫」2006.12.30 @【絵文録ことのは】
「mixiコミュジャックまとめ(4)事件の流れと全体像」2006.12.31 @【絵文録ことのは】
「mixiコミュジャックまとめ(5)年末年始の新しい動き」2007.1.5 @【絵文録ことのは】

「ミクシィ（mixi）で頻発するコミュニティ乗っ取り事件の謎」2006.1.3 @FPN
「mixiコミュ乗っ取り事件を3行で説明するよ！」2007.1.5 @べにぢょのらぶこーる
「今度は「鳥肌実」のmixiコミュが乗っ取られる」2007.1.6 @切込隊長BLOG（ブログ）
「mixi のメタモルフォーゼ」2006.1.8 @OhmyNews
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今回の騒動をうけた形で、運営側の対応として、12月27日より、
コミュニティに「副管理人」という制度を設けたようです。

mixi ご利用上の注意事項 > 3.コミュニティでの注意点
 > [Q.コミュニティを運営する際の注意は何でしょうか？

A. コミュニティには同じ趣味や考えの方がたくさん参加します。コミュニティ管理人は参加された方に楽しく参加してもらうためにも、気をつけなければならない点があります。
・ コミュニティの基本的な運営方法
コミュニティヘルプ をご確認いただき、活発かつスムーズな運営を心がけてください。
・ コミュニティ内のルール
利用規約の他に、コミュニティ運営をスムーズにするために独自のルールを設けることも検討してみましょう。ただし、管理人の独占状態になると参加者の居心地が悪くなり、コミュニティ運営に支障が出る場合もあります。
・ ファンコミュニティ運営の注意点
芸能人などのファンの交流を目的としてコミュニティを開設する方も多いですが、コミュニティのTOP画像や画像掲示板、歌詞の転載についても著作権や肖像権など十分に注意が必要です。無許可掲載は削除対象となる場合がありますのでご注意ください。
・ 副管理人を任命する
コミュニティ運営にあまり時間が割けない場合やコミュニティ運営に自信がないなど、コミュニティ管理に不安がある場合は、副管理人を指名しましょう。コミュニティ運営をサポートしてくれる副管理人を指名することで、活発なコミュニティ運営が期待できます。詳しくは コミュニティヘルプ をご確認ください。
＃URL→http://mixi.jp/help2.pl#3b

このコミュニティの乗っ取り問題については、大きな波紋を呼んでいますが、IDの売買の問題もあったなーと思って、以前の話題を拾ってみました。
このあたりも、合意の上で（規約の問題はおいておいて）IDの譲渡が行われたとしても、"マイミク"というネットワークによって信頼性を担保するデザインとなっていることで、おもいもよらぬ問題が発生するのではないかと思います。（詳細は割愛）
→「mixi アカウントの売買」2006.9.24 @Shishimushi
→「[Mixi]IDを利用したマーケティング戦略の提案」2006.10.7 @Tomo’s HotLine
→「mixiのIDを売買できるサービス」2006.10.25 @webdog

このあたりの警鐘といえる記事もありました。
→「「逃げ場のない」SNS上の事件・安全神話への疑問」2006.11.17 @IT-PLUS ＞ ガ島流ネット社会学


以前に書いたこともありますが、IDを引き受けなくても、別のヒトが特定のヒトになりすますようなことも起こりえるのではないかということも危惧されます。

話をコミュニティの乗っ取り問題に戻すと、そもそもコミュニティというものの存在感が、想定外の価値を生んでしまったことによって起きた問題なのかもしれません。
悪意の乗っ取りということが今回フォーカスされておりますが、コミュニティオーナーがコミュニティ参加者の意思と別のところで譲渡してしまうようなケースもでてくるかもしれません。

巷では、個人サイトの売買というのも行われているそうです。
→[SiteM&A]
SNS内のコミュニティを媒体と考えたときに、コミュニティのM&Aのようなことも起こりえるのかもです。
（実際に、mixi内のコミュニティにその価値があるかはわかりませんが…）
ふと10年くらい前の、ネットコミュニティ界隈でささやかれていた「難民」という言葉を思い出しました。

なんにしても、こういった問題によって、ネットコミュニティが本来もっている可能性が否定されてしないかが心配なところです。

そんな渦中ではありますが、12月以降のミクシィ関連のニュースとして以下のような話題もあります。
「mixiに動画投稿機能、来春搭載へ」2006.12.15 @ITmedia
「mixi、氏名および性別欄の公開レベルを3段階から設定が可能に」2006.12.18 @INTERNET Watch
「mixi、QRコードを利用したマイミクシィ申請機能を追加」2006.1.9 @BroadBand Watch

イロイロと進化しているようです。

また、SNSの今後として下記のインタビュー記事も参考になるかと思います。
→「07年に評価されるSNS 非日常性と「穏やかさ」」2007.1.6 @J-CAST ニュース